「すっきり!わかりやすい!文章が書ける」の感想。高橋俊一(著)

始めに言っておきますが、この本の内容は読んでみて「目からうろこが落ちる」とはこの事なのかなと感じました。

助詞の使い方など文章を書くときの基本的なテクニックを、あらためて見直することができます。

僕も文章の書き方はまだまだ勉強が必要なので、本を読んだ内容を、より僕自身に身に着けるためにアウトプットしたいと思います。

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注目河野英太郎(著)「99%の人がしていないたった1%のリーダーのコツ」の感想

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主語と述語はできるだけ近くに

(悪い例)
パリーグの野球は日本ハムのダルビッシュや楽天の田中両投手の活躍で、プロ野球最盛期の活気を取り戻したことにより全国の野球ファン、とりわけ青少年に大きな夢を与えた

(良い例)
パリーグの野球は、全国の野球ファン、とりわけ青少年に大きな夢を与えた日本ハムのダルビッシュや楽天の田中両投手の活躍で、プロ野球最盛期の活気を取り戻したからだ

上記の引用文のように、主語と述語を近づけるだけスッキリしたスッキリした印象になります。
悪い例のほうだと述語が最後に来ていることで、話が冗長している印象があります。

それから、述語は近づけるだけではなく、関係を一致させることも大事です。

(×)
当局の行動は、事故の原因究明をうやむやにし、責任逃れをした

(〇)
当局は、事故の原因究明をうやむやにし、責任逃れをした
当局の行動は、事故の原因究明をうやむやにし、責任逃れであった

主語が当局の場合は、「責任逃れをする」という動詞になり、当局の行動が主語になる場合は「責任逃れ」という物事の扱いが正しくなります。

修飾語は飾られる語の近くに

(悪い例)
美しいアルプスの少女

(良い例)
① アルプスの美しい少女
美しいアルプスの、少女

悪い例の場合だと美しいのは「アルプス」、「少女」のどちらなのかがわかりにくいです。
良い例の場合であれば、どちらに美しいという修飾語が使われているのかがわかりやすいです。

長い修飾語を前に、短い修飾語を後に

(悪い例)
素早く他の作業をせずに余計なことは考えず電話する。

(良い例)
余計なことは考えず他の作業をせずに素早く電話する

このように書けば「素早く電話する」ということがわかりやすく感じます。
「素早く他の作業をせずに」や、「素早く余計なことは考えず」というのはおかしな表現になります。

修飾関係が複雑な場合でも、「近くに」「長いは先に」

(悪い例)
私は松村が木下がコピー用紙を大量に自宅へ持ち帰るのを黙認したことを知っている

(良い例)
木下がコピー用紙を大量に自宅へ持ち帰るのを松村が黙認したことを私は知っている

良い例のほうでは、それぞれ誰が何をしたのかがはっきりしていて、長い修飾語を前にすることで文書の構成を組み立てることができます。

大状況から小状況へ書く

(悪い例)
釧路沖に熱帯の魚が泳ぎ、地球の環境が温暖化し、北海道海域の水温が上がる現象が進んでいる。

(良い例)
地球のの環境が温暖化し、北海道領域の水温が上がり、釧路沖に熱帯の魚が泳ぐ現象が進んでいる。

悪い例は文章がちぐはぐな感じがします。
良い例のほうでは

地球(大)北海道領域(中) 釧路沖(小)

という流れになってわかりやすくなります。

「の・の文」「が・が文」を避ける

(悪い例)
先生本筋どこに私これから教訓もとになる部分があるか、考えます。

(良い例)
先生話を聞き、本筋どこで、これから教訓できる部分があるか、考えます。

「の」が多く使われていると全体の意味がとらえにくくなります。
「の」「が」をうまく使いまわしてスッキリした文章を作ることができます。

接続詞はたいてい省ける

(悪い例)
円高が進んでいる。ということは、輸出に頼ってきた企業の危機が進行中ということだ。そして、国内で製造して海外に売るビジネスモデルの限界が見え始めたことでもある。
したがって、今後はどの企業も工場を海外に移す経営改革を考えなければならない。しかし、一朝一夕でできるわけではない。だから、まずは中長期的な計画と組織づくりに早く取り組むべきだ。

(良い例)
円高が進んでいる。輸出に頼ってきた企業の危機が進行中ということだ。国内で製造して海外に売るビジネスモデルの限界が見え始めたことでもある。
今後はどの企業も工場を海外に移す経営改革を考えなければならない。しかし、一朝一夕でできるわけではない。まずは中長期的な計画と組織づくりに早く取り組むべきだ。

この項目は僕がこの本を読んで最も参考になったと感じた内容です。
僕は仕事でよくメールを送ったりするのですが、話をつなげたいときに接続詞を多用しすぎていることがありました。
むしろ、

「順接の接続詞は省く」

と思い切ったほうがスムーズに読むことができます。
著者も述べているように、話の流れが変わるときは「しかし、」を使います。

並列語を読点で意味づける

(悪い例)
サッカー日本代表の監督を務めたトルシエとジーコと岡田はそれぞれ個性的だ。

(良い例)
サッカー日本代表の監督を務めた、トルシエとジーコと岡田はそれぞれ個性的だ。

悪い例の場合であれば、トルシエだけが監督を務めたようになりそうです。
しかし、読点を付けることでトルシエとジーコと岡田が、それぞれ監督を務めたとわかりやすい表現になります。

肯定文と否定文を仕分ける

(悪い例)
大震災の復興事業について、首相は「10年間で必ずやり遂げる」と明言した。しかし、財源確保のために増税するかどうかははっきりしなかった。被災地の宮城県などは事業を待ち望んでいる。実効ある計画はまだ示されていない

(良い例)
大震災の復興事業について、首相は「10年間で必ずやり遂げる」と明言した。被災地の宮城県などは事業を待ち望んでいるが、財源確保のために増税するかどうかははっきりしなかった。実効ある計画はまだ示されていない

この項目もメールなどで文章を作る際には有用な内容です。
悪い例では、肯定と否定が交互に書かれていますが、良い例では肯定の内容を前半にきて、否定の内容を後半にきているのでわかりやすい文章になっています。

事実を具体的に示す

(悪い例)
ここから目的地までまだかなり遠いので、急がなければならない。

(良い例)
ここから目的地までまだ5キロあるので、急がなければならない。

「かなり遠いので」と言われても、残りどれぐらいあるのかは不明なので、「5キロあるので」と言われたほうが聞く側もわかりやすくなります。

同じフレーズや語句をダブらせない

(悪い例)
走ることは、スポーツの基本だ。走って足腰を鍛えることによって、どんな動作も安定して繰り返すことできる。次のプレーに余裕を持つことでき、試合の主導権を握ることできるのだ。

(良い例)
走るは、スポーツの基本だ。走って足腰を鍛えておけば、どんな動作も安定して繰り返せる。次のプレーに余裕が生まれ、試合の主導権を握ることできる

「こと」「でき」が多く出てきて少しクドイ感じがあります。
「走ること」は、「走るのは」に置き換えても十分わかりますし、その他もシンプルに置き換えることでより自然な文章を作れます。

まとめ

ここまで書いた方法を身に着けるだけでもそこそこ文章の改善をすることができますし、その他「Lesson49 かなと感じを使い分ける」など沢山の書き方の手法がこの本には網羅されているので、是非、本を購入してバイブルとして使ってほしいと思います。

文章をスッキリさせるとわかりやすくなるので見る側も内容を理解しやすくなるので、ビジネスでメールの文章を作る際にはこれらの書き方はすごくいいことだと思います。

でも、ブログの文章が固くなると面白さが欠けることもあるので、オリジナリティを出すためにも下手な文章を書くのもたまには必要かなと思いました。

最後に言っておきますが、この本は本当に値段以上の価値があると思います。

文章の書き方を見直すために必要な一冊!

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