昨年の春ごろに新居に引越をしそのときに冬の寒さ対策として蓄熱暖房機を設置しました。
暖房機としては夏の暑さ対策も兼ねてエアコンを設置していますが、その他の暖房として床下暖房(電気/温水)も検討しましたが、初期費用と電気代などのランニング費用の面で断念しました。しかし、エアコンだけでは不安だったこともあり工務店の人に相談をしたところ蓄熱暖房機の紹介がありました。
話を聞いていると初期費用とランニング費用がお手頃ということだったので、設置することにしました。
蓄熱暖房機とはそもそもどのようなものかざっくり説明すると、大きな箱状の中にレンガ(蓄熱ブロック)が積まれていて、夜間の電力でレンガを暖めて熱を蓄熱させて、日中にレンガに蓄熱した熱を放出して空間を全体を暖めるというものです。
蓄熱暖房機の実物はこちらです。中を開けることはできませんのでレンガの状態は見ることができませんが、この製品ではレンガが30個あるようです。
そして、特長としては、エアコンの暖房は暖かい風を出し空気を暖めようとしますが、蓄熱暖房機は輻射熱でムラ無く全体の室内を暖めてくれるのが大きな特長です。なので、エアコンは停止するとすぐに寒くなりますが、輻射熱による暖房は空間をジワジワと暖めてくれるので寒くなることはかなり遅いです。
ちなみに、輻射熱とは
輻射熱(ふくしゃねつ)とは…遠赤外線の熱線により、物体から直接伝わる熱のこと。つまり、高温になった物体の表面から空気を介することなく、直接伝わる伝わり方を輻射といい、その熱を輻射熱と言います。エアコンやファンヒーターのように空気を暖めるものではなく、近くにいても顔が火照ったりせずに人に届く熱。暖房された壁面や床面、家具などの物体からも放熱されて人に感じられます。
アルディの特長 | 株式会社サニカ
ちなみに、レンガが使用されているかについては簡単に調べてみました。
蓄熱暖房機に使用されているレンガは一般的なものではなく、蓄熱レンガ(蓄熱ブロックとも呼ばれているようです)というものが使われています。この蓄熱レンガは言葉の通り蓄熱性があり、しかも、蓄熱時間はかなり長いようです。蓄熱されたレンガはじわじわと輻射熱を放出することで空間自体を暖めることが暖めることができるようです。
暖炉などはレンガを使われていることが多いのも蓄熱性の高さなどがあるからだと思います。
それで、夏の間は使うことは無くただただ場所を占めているだけでしたが、11月後半ごろからようやく稼動開始しました。
実際に使ってみた感想としてはなかなかいい感じです。
蓄熱暖房機のメリット
コストパフォーマンスが良い
初期費用と電気代などのランニング費用が比較的安いです。
初期費用については、確か、暖房機の商品と設置費用込みで約30万円でした
我が家では家を建てるときに設置したのでこのぐらいの費用になりましたが、後から設置するとなると設置費用などは割高になると思います。理由としては、重量がかなりあるので設置場所の補強なども必要になると思います。それと、ほとんどの蓄熱暖房機の電源は200Vを使用するので、電源が無い場合は電気工事が必要です。
光熱費の電気代のランニング費用については1ヶ月間使い続けた後の奥さんからの情報としては電気代が約8,000円上がっているようでした。暖房の電気代としてはまずまずなのかなと思います。電気式の床暖房であればこの値段ではおそらく収まらないと思います。
電気代が割りと安い理由としては、先にも書いたように夜間電力を有効に使っていることがあります。
関西電力の場合は23時~翌7時が夜間時間で電気代も約3分の1になりますが、この特長を活用して夜間時間に蓄熱をします。そして、日中においては暖かい空気を出すためにファンを稼動しますが、ファンの電気代は大したことはないので蓄熱暖房機による全体の電気代は比較的抑えられています。
空気が乾燥しにくい
その他にメリットとしては空気が乾きにくいし、汚れにくいです。
先にも書きましたが、エアコンの暖房では乾燥した空気を出して室内を暖めますが、蓄熱暖房機は輻射熱を放出して室内を暖めるので空気の乾燥をだいぶ抑えることができます。
我が家には女性が3人(30代、3歳、1歳)いますが、女性はお肌対策で乾燥には敏感なのでその面でも助かっているようです。
それと、子どもたちをお昼寝をする時はリビングで寝かすこともありますが、そのときに暖房をつけても空気が乾燥しにくいので風邪の予防などの健康面にも役立っています。
メンテナンスの手間が少ない
石油ストーブなどでは燃料が無くなると当たり前ですが補給が必要です。
しかし、蓄熱暖房機は電気が通ってさえすれば夜間に蓄熱してくれるので補給などのメンテナンスは不要で手間がかかりません。
それと、エアコンのようにフィルターの交換や掃除もほとんどしなくていいので楽です。
常に暖かい
ファンを付けていると暖かくなるのが早くなりますが、ファンを止めていてもレンガの輻射熱効果で室内はある程度暖かいです。
この特長の影響としては、外出して帰宅したときなどに急いでエアコンで暖房をつける必要がありません。以前に住んでいたた家では蓄熱暖房機はもちろんなかったので、帰ってきても部屋は寒くて少し大変でしたが、蓄熱暖房機のある環境になってからはだいぶ快適になりました。
朝起きてから蓄熱暖房機のある部屋に移動するとジンワリとした暖かさを感じることもなかなか快適です。
蓄熱暖房機のデメリット
場所を取る
蓄熱暖房機のデメリットは何と言っても、上の写真を見てもらってもわかるように場所をかなり取ります。
我が家が設置した蓄熱暖房機は株式会社サニカという会社のアルディ RDF-S5040というものです。大きさの仕様は1,146(W)×640(H)×320(D)(単位:mm)となっていて、幅が約1.2メートルで奥行きが32㎝ということで面積としては畳のサイズの約3分の1にもなります。
さらに、内部にレンガ(蓄熱ブロック)が含まれていることもあって重量は200kg以上あります。
重量も200kg以上あるとうこともあって設置する場所の強度も必要であり、倒れないようにするためにネジで壁と固定する必要があります。という事もあり、収納することができずに使わない夏場でも出しておくことになります。
すぐに暖かくならない
冬のシーズンが始まったり、長期間外出するときはブレーカーを落として蓄熱暖房機を停止させますが、再利用するときはすぐに暖かくはなりません。
稼働させた深夜から翌朝にかけて熱を蓄えることになるので再び暖かくなるためにはほぼ1日かかります。
でも、その時はエアコンを使って寒さをしのぐことになります。
その他
メリット・デメリットでもない使ってみたときのその他の感想としては、当然な感じは少しありますが安全装置が付いているので安心です。
製品仕様を見てみると安全装置としては蓄熱用、本体用、耐震用の3つあってる蓄熱体温度過昇防止・温度ヒューズやる上面/底面温度過昇防止や通電カットなどの機能があるので万が一の時も一応は安心です。
他としては、小さな子供が誤操作をしないためのチャイルドロック機能もあるので、うちの家のように小さな子供がいる家庭でも安心です。
さいごに
昨年の春ごろに新居に引越ししたときに蓄熱暖房機を設置して、今冬シーズンに使用してみましたが、感想としては概ね満足しています。
夏場も室内に出しておく必要など場所の問題はあります、常に暖かくて光熱費などランニング費用も割と抑えられているので設置して損はないと思います。